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2013.1.29 / 蔵人ブログ, 酒造り

黒兜仕込(3) 本仕込

酒母が元気に湧いたら本仕込みを行います。
大きなタンクに酒母を移し、水・麹・蒸米を投入します。


日本酒は通常3段仕込み。
原料を3回に分けて投入し、もろみの量を少しずつ増やしていきます。
1回目を「初添え」、2、3回目をそれぞれ「中添え」、「留添え」といいます。


「黒兜」の場合、投入する麹は全て黒麹です。
黒麹と言っても、ご覧のとおり真っ白。
特殊な麹の造り方をしているので、焼酎や泡盛の麹みたいに黒くなりません。


これは留添え直後のもろみ。
浮かんでいるのは氷です。
低い温度で仕込み、じわじわ発酵熱で温度を上げていきます。


留添え後のもろみは、しばらくすると蒸米が水分を吸って、ほとんどお米状態。
麹の酵素の力でお米のデンプン質がブドウ糖に変わり、発酵が進むと、
次第に液体になってきます。不思議。

20日も過ぎるころになると、下のようにほとんど液体です。
ふんわりフルーツのような良い香りがしてます。

あと10日ほどすると、いよいよ搾り。
今年も美味しいお酒になりそう。
楽しみです。